便秘の原因と予防法
現代人の悩みのひとつに「便秘」があります。
セラピーを希望されるお客様のお悩みも「便秘」が第一位です。
女性だけでなく、男性も。
便秘で悩んでいる人は1,000万人近くいると言われています。
2010年の厚生労働省の調査で、
便秘を訴えている人の数は人口1,000に対して
男性24.7人
女性50.6人
Q・便秘とはどのような症状をいうのでしょうか?
排便が2、3日に1回などスムーズに行われていない状態。
また、排便はあるが1回の排便の量が少なかったり、便が出にくかったり、残便感を感じたりする場合。
便秘は、腸の動きが悪化することによって、消化・吸収・排泄がうまくいかず、下腹部の張りや腹痛などにつながります。
また便が排出されずに体内に残っていることで、排出されなければならない毒素や老廃物が長期間体内に溜まることになり、
腸のトラブルだけでなく、全身のトラブルの原因にもなります。
Q・便秘の原因にはどのようなことがありますか?
①食生活の乱れ
動物性タンパク質の過剰摂取。
食物繊維の不足。
②運動不足
歩くことなどが少なくなることで、「腸」を動かすことが少なくなります。
また特に、女性は腹筋が低下することで、排便時に力を入れにくくなります。
③水分不足
水分といっても、コーヒーや炭酸飲料、お茶などは水分にはなりません。
特にカフェインが含まれている飲み物は、「利尿作用」が働きます。
そのため、水分が体外に出てしまうことになります。
④ストレス
ストレスによって交感神経が優位になり、腸の動きが鈍くなります。
そのため、便を出そうとすることができなくなります。
⑤冷え
腸の冷え。。。つまり全身の冷え
オシャレな服装や冷房などの影響で冷え症の方が増えています。
冷えは腸を固くしてしまいます。
それによって、腸の動きが悪くなります。
腸は内臓で一番大きな臓器です。
その腸が冷えているということは、その付近の臓器(子宮・卵巣など)の冷えにもなります。
昔から「冷えは万病の元」
【便秘の種類】
種類なんてあるの?って思われるでしょうが便秘になる原因がそれぞれ違います。
①弛緩性便秘
大腸に筋肉が緩み、便を出すための運動が弱まることによって排出できなくなる便秘。
高齢者や女性、内臓下垂の人などがなりやすい便秘。
②痙攣性便秘
ストレスが原因で腸を動かす自律神経が異常を起こして腸管壁が痙攣をおこして発生する便秘。
特徴は、激しい腹痛や食後激しい便意を感じるのに排便がないこと。
③習慣性便秘
最も多くみられるタイプ。
便意を我慢することを繰り返すうちに直腸が鈍感になり、便が下がってきても感じなくなることで起こる便秘。
便秘になる原因はそれぞれです。
よくお話をさせていただくのは「自己暗示の便秘」
私は便秘だから便が出ない。。。って思い込んでいる方、多いんです。
「便がでるでる~」って思いながら便器に向かってみてください。
気持ちって大切なんです。
便秘が及ぼすカラダとココロへの影響は?
①腸内に悪玉菌が増える
腹痛・腹の張り・食欲低下:胃の動きの悪化、食欲低下、便やガスもたまりお腹がパンパンになります。
だるさ・疲労感:腸の状態が悪いと、身体がだるくなり疲れやすくなります。さらに運動不足により便秘がますます悪化するという悪循環になります。
痔:若い女性に増えている切れ痔は、便秘が原因の場合が多くみられます。コチコチ便の人やトイレで強くいきむ人は要注意です。
②自律神経の働きが乱れる
イライラ・不快感:腸と脳は深い関係にあるため、便秘が続くとセロトニンの分泌に影響し、神経的に不安定になりやすい。
「出ない!」というストレスでさらに便秘がひどくなり、イライラや不快感が増します。
③お腹の体温低下によって骨盤内の血行が悪くなる
肩こり・腰痛:疲労物質がたまりやすくなるため、肩こり・腰痛などが起こります。
冷え・むくみ・月経不順:血行不良となり冷えやむくみ、月経不順の原因にもなります。
特に女性は卵巣や子宮という大切な臓器が腸の近くにあります。腸の冷えが全身の冷えにも広がっていきます。
便秘の予防・解消法について
◎正しい食生活
まずは食物繊維を摂る。
食物繊維は善玉菌のエサになり、水分をよく吸収してスムーズに排泄できる便を作ってくれます。
また伝統的に作られた味噌や醤油、納豆などの発酵食品。
そして覚えていただきたいのが「マゴワヤシイ」
「マ」:豆類
「ゴ」:ゴマなどの種子類
「ワ」:ワカメなどの海藻類
「ヤ」:野菜類
「シ」:シイタケなどのキノコ類
「イ」:イモ類
◎水分を適度にとる
理想は2リットルといいますが、適度な水分が必要です。
水分が少ないと便が固くなったり、滑りが悪くなったりして便秘の原因になります。
むくみの原因になるから水分を控えたり、
コーヒーや紅茶などカフェインの入った飲み物をたくさん飲んだり。
水分とは水やカフェインの入っていない飲み物のことです。
◎良く噛んで食べる
消化しやすくなるだけでなく、しっかり噛むことで腸の動きも良くなります。
◎運動する
ウォーキングなどの運動をすることで排便に必要な筋力が無理なく鍛えられ、腸の動きが活発になります。
また骨盤低筋を鍛えることもおすすめです。(肛門に力を入れたり、ボールを内股で挟んだり)
◎夜更かし・ストレスをためない
夜更かしすると、副交感神経の働きが鈍り、腸の動きが鈍くなります。
ストレスも同じです。発散できるようにしましょう。
ストレスを解消するために腸セラピーもオススメです。
腸を揉むことで「セロトニン」が分泌されリラックスできます。
便秘がカラダとココロに与える影響はもっとあるかもしれません。
腸の不調が全身の不調につながります。
「便秘くらい・・・」って簡単に考えないでください。
大きな病気の原因がその「便秘」かもしれませんから。
便秘は放置すると全身に不調がでることがあります。
便秘の原因はその人によって違います。
解消法もその人にあった方法があるばずです。
自分のできる範囲で構いませんので、参考にしてみてくださいね。